「電源抜いちまうかもう」

だって戻れない。嗚呼。帰れない。嗚呼。時限式カラミティ。

松にハマった過程を今のうちに振り返る。

初めて見たのは昨年末。年末年始にアニメを一気見しようと思って
dアニメストアに登録したのがきっかけだった。
本当はゆゆゆを見ようと思っていたのだけれど松が目に止まり
viratter*1などでたびたび「ご当地ぴっぴ」を見かけていたこともあり
リアタイでアニメを追いかける気力はないけど
ちょうど放送終わるころだろうし、と気軽に見てみた。
(その後12話まで見て「2クール目あるんじゃねぇかあぁぁぁ!」と叫んだのは内緒)

主題歌がすごく気に入った。ポップなのにアンニュイで物憂げ。
OPアニメも彩度抑えめのポップな感触。

本編は、1話は「これviratterとまとめで見たやつだ!」という感じ。笑
2話はとにかく握手会を妨害した兄さんが許せなかった。
あと、ここだけの話、会話が成立しないカラ松にすごくイライラしていた。

推しを見つけて楽しむアニメだと勝手に認識していたので
「誰だろう、消去法でチョロ松かなぁ」という感じ。
この時はあくまで消去法。まぁ一番喋ってたしね。

作品自体にあんまりピンと来てはいなかったんだけど
オープニングの曲が好きで、またあれ聞きたいと思い
次の話、次の話と見るうちに5話で数字にズッキュン。
一松の自己評価の低さとそれの現れ方なんかにも共感できて
どんどんとハマっていった。

最初のほうは6つ子の見分けがついてなかったのだけど
(アニメ自体ここ数年ほとんど見てなかったので声でも判別できず)
パチンコ警察でズタボロにされていた男の子が末弟だと気づいたとき
その権力による理不尽な暴力が本当に腹立たしかった。

逆に5話のカラ松事変はギャグとして笑ってしまって
一通り1クール目見終わってから
「そういえば扱いがひどいって炎上してたのって何話だったんだろ?」
となったぐらいのレベル。今でもあんまり実感としてピンと来てはいない。
いま思えば、トドちゃんには味方がいなかったのがつらかったのかも。

私はいわゆる日常系アニメが得意でなく
「なにが面白いのかわかんない」と思ってたんだけど
ここまで松にハマってしまったのは
彼らは「愛してるのに」「愛してるから」「殺しあっている」というのが
理由じゃないかと自分では分析してる。

彼らは生きるため、自分の領分を守るため
負の感情をぶつけ合い、貶めあっていた。
心の動きと「アクション」「リアクション」が確かにそこにあったから
見ていて楽しかったんじゃないかな。
何か大層な目的があるわけでもないくせに
彼らは「生きること」に必死だった。真摯だった。

それを包むパッケージとしての
オープニングや背景美術に垣間見える
“不完全な世界”のほの暗さ。

「この世に要るのはよい子だけ」という歌詞や
口から鳥や魚を吐いて崩れ落ちる6つ子。
心を動かされながらも言語化できないで悶々としていた私は
数々の考察ブログさんに助けられた。

社会に適合できなかった者として
6つ子に親近感を抱いて見ていたけど
途中から、彼らのほうが年下だということを受け入れたら
見方も感じ方も変わった記憶。

松と「視聴者と作品」という距離感のままで接することができていたら
また違った発見や感情の変化があったのかも、と思いつつ
それでも渦中に飛び込んで、友人ができ、グッズやゲームで盛り上がり
実況をし、イベントでワイワイできたのは
本当に今までにない体験で楽しかった。
楽しいのが一番だね。

初めてアニメ雑誌なんかも買って
インタビューを読んでは、本当に総合芸術だなと思ったり。
ひとつの作品をここまで掘り下げて考えたことがなかったからいい体験だった。


とりあえず、今なう最終回イブイブの時点での
自分が松にはまった理由考察、自分用書き残し。

*1:人気のつぶやきを教えてくれるツイッターアカウント。@viratter